top of page

虫歯治療

虫歯治療は、歯の健康を維持するために非常に重要なプロセスです。虫歯は、歯の表面が細菌によって侵食され、穴が開くことによって発生します。虫歯は自然に治ることはなく、放置すると悪化してしまいます。初期の段階で治療を受けることで、歯の健康を保ち、痛みやさらなる損傷を防ぐことができます。早期治療は、治療の規模や費用を抑えることにもつながりますので、虫歯の疑いがある場合は、できるだけ早く歯科医師に相談することが重要です。

虫歯のメカニズムとは?

虫歯のメカニズムを理解するためには、まず歯の構造と歯を溶かす原因となるプラークや酸の生成について知ることが重要です。

歯の構造

歯は大きく分けて「歯冠」と「歯根」の2つの部分から成り立っています。歯冠は歯ぐきから見えている部分で、歯根はその下に隠れている部分です。

  • エナメル質: 歯冠の一番外側を覆っているのがエナメル質です。これは体の中で最も硬い組織で、歯を保護する役割を果たしています。しかし、酸に弱く、虫歯の初期段階で侵食されやすいです。
     

  • 象牙質: エナメル質の下にあるのが象牙質です。象牙質はエナメル質よりも柔らかく、虫歯がここに達すると進行が速くなります。象牙質が刺激を受けると痛みを感じることがあります。
     

  • セメント質:歯根を覆っているのがセメント質です。これは歯を歯槽骨に固定する役割を持っています。
     

  • 歯髄: 歯の中心部には歯髄があります。これは歯の神経や血管が通っている部分で、虫歯がここまで進行すると強い痛みを引き起こします。

tooth-structure.jpg

歯を溶かす原因

虫歯の主な原因は、口腔内に存在するミュータンス菌などの細菌です。これらの細菌は、食べ物の残りカスや糖分と結びついてプラーク(歯垢)を形成します。プラークは歯の表面に付着する粘着性の塊で、舌で触れるとザラザラしています。このプラーク内の細菌が糖分を分解して酸を生成します。

 

生成された酸は、歯の表面を覆うエナメル質を溶かし始めます。このプロセスを「脱灰」と呼びます。脱灰が進行すると、歯の成分であるハイドロキシアパタイトが溶け出し、虫歯の前兆となります。

 

通常、食後に歯磨きをしないで放置すると、脱灰状態が続きますが、唾液の作用によって約40~60分後には酸が中和されます。唾液には、溶け出した歯の無機成分(カルシウムやリンなど)を修復し、歯の表面に戻す「再石灰化」の役割があります。歯はこの「脱灰」と「再石灰化」を繰り返し、バランスが取れていれば虫歯にはなりません。

 

しかし、間食が多い、食後すぐにブラッシングしないなどの習慣が続くと、脱灰・再石灰化のバランスが崩れ、脱灰状態が続くことで虫歯が進行します。また、唾液量が少ない、歯並びが悪いなどの個人の状態も虫歯のリスクを高めます。

 

このように、虫歯は「細菌」、「食物」、「個人の状態」、「時間」の4つの要因が相互に作用することで発生し、進行します。したがって、虫歯を防ぐためには、これらの要因をコントロールすることが重要です


​​

虫歯の進行状況と治療法

虫歯はその進行状況に応じて、C0からC4の5段階に分類されます。各段階での特徴と治療法は以下の通りです。

  • C0(初期虫歯)
    特徴: エナメル質の表面に白い斑点が見られる状態で、まだ穴は開いていません。
    治療法: この段階では、フッ素塗布や適切な歯磨きで再石灰化を促し、進行を防ぎます。

     

  • C1(エナメル質の虫歯)
    特徴: エナメル質に小さな穴が開き始めた状態です。痛みはほとんどありません。
    治療法: 虫歯部分を削り取り、レジンなどの詰め物で修復します。

     

  • C2(象牙質の虫歯)
    特徴: 虫歯が象牙質に達し、冷たいものや甘いものにしみることがあります。
    治療法: 虫歯部分を削り取り、セラミックや銀歯などの詰め物(インレー)で修復します。

     

  • C3(歯髄の虫歯)
    特徴: 虫歯が歯髄に達し、強い痛みを感じることがあります。
    治療法: 根管治療(歯の神経を取り除き、消毒して詰め物をする)を行い、クラウンで被せます。

     

  • C4(歯根の虫歯)
    特徴: 歯の大部分が破壊され、歯根だけが残っている状態です。
    治療法: 保存が難しい場合は抜歯し、ブリッジやインプラント、入れ歯などで補います。
    このように、虫歯の進行状況に応じて適切な治療を受けることが大切です。早期発見・早期治療が、歯の健康を守る鍵となります。

虫歯の進行を防ぐためにできること

虫歯の進行を防ぐためには、日常生活での習慣が非常に重要です。以下のポイントを意識して、虫歯予防に努めましょう。

  1. 正しいブラッシングを行う

    毎日の歯磨きは、虫歯予防の基本です。歯ブラシを使って、歯と歯茎の境目や歯の隙間を丁寧に磨きましょう。歯磨き粉にはフッ素が含まれているものを選ぶと効果的です。
     

  2. 糖分を控える
    糖分は虫歯の原因となる細菌のエサになります。甘い飲み物やお菓子を控え、食事の際には糖分の少ない食品を選ぶように心がけましょう。

     

  3. 食習慣を改める・間食回数を減らす
    食事の回数が多いと、口の中が酸性になりやすく、虫歯のリスクが高まります。間食を減らし、規則正しい食事を心がけることで、口腔内の健康を保ちましょう。

     

  4. 定期検診を受診する
    歯科医院での定期検診は、虫歯の早期発見・早期治療に役立ちます。少なくとも年に一度は歯科医院を訪れ、歯の診断と歯のクリーニング・歯石除去を受けましょう。

     

  5. フッ素を塗布する
    フッ素は歯の再石灰化を促進し、虫歯の進行を防ぐ効果があります。歯科医院でのフッ素塗布や、フッ素入りの歯磨き粉を使用することで、歯を強化しましょう


これらの習慣を取り入れることで、虫歯のリスクを大幅に減らし、健康な歯を維持することができます。
 

虫歯かも?と思ったら

まずは歯の検査とクリーニングにお越しください。以下のような症状がある場合、虫歯の可能性がありますので、ぜひチェックしてみてください。

  • 歯の痛みを感じる

  • 歯がしみる

  • 歯が変色している

  • 歯の溝や一部が黒ずんでいる

  • 冷たい、温かい食べ物・飲み物で歯がしみる

  • 噛んだ際に痛みがある


虫歯の治療は痛いというイメージをお持ちの方も多いかもしれません。治療の痛みや音が気になり、治療に踏み切れない方もいらっしゃるでしょう。しかし、虫歯を放置すると進行し、痛みが我慢できなくなってから治療を受ける方も少なくありません。進行した虫歯の治療は、初期の段階に比べて複雑で時間がかかることがあります。

「虫歯かも?」と思ったら、早めに歯の検査とクリーニングにお越しください。早期の診断と治療が、歯の健康を守るために重要です。気になる症状がある方は、ぜひ当院にご相談ください。

歯のクリーニング費用

スケーリング、歯石除去
900 - 1,500 バーツ
スケーリング、歯石除去 + エアフロー
2,000 - 2,500 バーツ

*1 歯周病の進行状況によっては900バーツ以上の料金がかかる場合もございます。

*2 エアフローの料金にはスケーリングの費用も含まれています。

虫歯治療の費用

900〜3,500 バーツ
充填治療
15,000 バーツ
金属クラウン(被せ物)
18,000 バーツ
セラミッククラウン(被せ物)
8,000 - 15,000 バーツ
ラミネートべニア
8,000 - 12,000 バーツ
根管治療
bottom of page